区切りの一杯

仕事の ”本番” が予定されると、体調を整えるためのルーティンワークが始まる。
そのひとつが食事制限であり、油モノを避けたり、砂糖の類を口にしない、などなど。

そうした調整は慣れたもので、我慢をするというほどのことではないけれど、仕事を終え、制限を解いたあとの食べたり、飲んだりはやはり楽しみとなる。

区切りの一杯 ―― 本番を終えたあとにだけ食べることに決めているラーメンある。
アメリカ出張も残すところは成田までのフライトのみとなり、ニューヨーク空港の出国ゲートをくぐる前から早くもその一杯を想った。一蘭の天然とんこつラーメンである。

ラーメンをより美味しく食べるために、機内では水とフルーツのみを口にする徹底ぶりだ。
キャビンアテンダントのマダムと左隣に座っていたヤングなアメリカンにベジタリアンと思われたに違いない。

成田空港に着き、キャリーケースを受け取るなり、横浜行きのバスに飛び乗る。
揺られること二時間と少々、あとは桜木町に出るだけだ。

桜木町駅に着くと、重いはずのキャリーケースがこの時ばかりは軽く感じ、足早に店へと。
ドアが開くと、豚骨だしの食欲をそそる香りが鼻に。

券売機でチケットを購入し、カウンター席で待つこと三分ほどだっただろうか。
すだれが巻き上がり、ついに ―― 美味い、美味いなぁ。

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