「渋い模型屋があるんだよ」―― 旧友から耳寄りの情報を。
その模型屋は、もはや定宿となったホテルから徒歩で行ける距離にある。
仕事が終わり、部屋に荷物を置くと急いで店へと向かう。ドアを開け、店に入ると昭和の時代にタイムスリップしたかのような気分になり、思わず声を上げた。

店内に漂う香りのもとは、天井高く積み上げられた無数のプラモデルだろう。多分にパッケージの紙と印刷の香りであり、子供の頃に通った隣町の小さな模型店と同じ香りがした。
この日はミニカーを一台。会計の際に渡されたスタンプカードは、北海道出張の常備品とする。
北見市北一条西 鳩屋模型にて