サーキットメイド

 

「絶対に美味しいから」と勧められた、名物らしいホームメイドならぬサーキットメイドのクッキーはたしかな味にあった。ちょっとほろ苦くて、その苦味が僕好みだ。
あまりの美味しさにもう一度列に並び、おかわりしようかと思ったものの、時間が許さなかった。時間が憎い。

そのクッキーの美味しさの理由を考えると、あたりに漂うタイヤとエンジンオイルの香りが隠し味かと頭をかすめたけれど、カウンターの奥にあるキッチンの片隅で、微笑みながら生地をこねていた婦人の込められた思いであると想像する。

 

C035

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